ADetailerは、リアル系AI画像に必須!

AI画像生成でリアル系モデルを使っていると、背景や衣装は綺麗なのに「顔だけ崩れてしまう」こと、ありませんか? 特に高解像度生成やLoRAを組み合わせた際に、この問題に直面する方は多いはずです。この記事では、そんな悩みを解消してくれる便利ツール「ADetailer」の基本から応用まで、リアル系AIユーザー向けにわかりやすく解説します!
ADetailerとは?

ADetailerは、Stable Diffusion Web UIで利用できる「自動顔検出・修正ツール」です。 画像生成の後処理として、崩れた顔・目・鼻・口などを検出し、指定したモデルやプロンプトでリファイン(再生成)してくれる優れもの。 特にリアル系のAI画像では、小さな顔崩れが作品の品質に大きく影響するため、非常に有用です。
Google colabのコード表は以下のとおりです。
#Adetailer
%cd /content/stable-diffusion-webui/extensions
!rm -rf adetailer
!git clone https://github.com/Bing-su/adetailer
ADetailerで質感が爆上がり!
🔧 手順1:WebUIを起動して「Extensions」タブを開く
- WebUIの画面上部メニューから「Extensions」をクリック
- 次に「Install from URL」タブを選択
🔧 手順2:以下のURLを入力して「Install」をクリック
https://github.com/Bing-su/adetailer
このURLを「URL for extension’s git repository」の入力欄に貼り付けて、「Install」ボタンをクリック!インストールに成功するとSeedの下あたりにADetailerが出現します。

検出器(detector)の種類と使い分け
ADetailerでは複数の“顔検出器(detector)”が使えます。それぞれの特徴を比較してみましょう。
検出器 | 特徴 | 向いているケース |
---|---|---|
mediapipe_face_mesh | 軽量・高速・広く検出 | 顔が小さい、複数人いるシーン向け |
face_yolov8n.pt | 高速で汎用的 | 通常のポートレート、バストアップ画像 |
face_yolov8m.pt | 精度高め・やや重い | 顔の細部まできっちり再構成したい時 |
face_yolov9c.pt | 最新・高精度・検出範囲広め | 高画質・クローズアップ画像 |
リアル系で多く使われるのは face_yolov8n.pt
または face_yolov9c.pt
。 ただし、構図などに応じて切り替えるのがベストです。

ADetailerの基本設定(リアル系向け)

以下は、SDXL + HARUKI MIX系モデルにおけるADetailerの一例設定です。
- weight:
1.0
- denoising strength:
0.4~0.5
- steps:
20~30
- mask blur:
4
- inpaint only masked:
ON
- prompt:
perfect face, high detail, photo-realistic, symmetric face, beautiful eyes
プロンプトは顔の特徴を自然に補うよう意識しましょう。 リアル系では “beautiful eyes”, “realistic skin texture” などがよく効きます。
トラブルとその解決策

Q. ADetailerを使っても顔が崩れる…?
- 解決策:
denoising strength
を上げすぎていないか確認。高すぎると別人になることも。
Q. 顔が検出されない
- 解決策:検出器を
mediapipe
に変更してみる。複数人写っている場合に有効です。
Q. 修正が強すぎて違和感がある
- 解決策:
weight
やprompt
の強度を弱める。必要以上に盛らないことも大切。
応用:顔以外にも使える?
ADetailerはもともと顔用のツールですが、バージョンや拡張機能によっては「手」「脚」などのパーツにも使えます。
- SegmentAnything拡張を導入すると、任意の領域を検出して修正可能に。
- 腕や脚の破綻、衣装の乱れなどにも応用できます。
※ただし顔以外では検出器がうまく動作しないこともあるので要調整。
🔧 どうやって使うの?(AUTOMATIC1111 WebUI)

- 拡張機能(Extensions)タブから「Install from URL」で以下を追加: h
ttps://github.com/continue-revolution/sd-webui-segment-anything
- 再起動すると「Segment Anything」タブが出現。
- 使い方(例):
- 任意の画像を読み込む
- 「Segment Anything」で自動分割
- 欲しい領域(服、髪など)をクリックで選択
- 選択結果をマスクとして使い、InpaintやControlNetで加工


機能的には、ControlNetとあまり差異がありませんので必須ではありません。手や指の補正は、ADetailerで十分かと思います。
まとめ
- リアル系AI画像ではADetailerは必須ツール!
- 検出器は用途によって使い分ける
- 強すぎる補正は逆効果。自然さを優先に
- SegmentAnythingなどの応用でさらに広がる
LoRAやControlNetと合わせて使えば、AI画像の仕上がりがワンランク上がります。 「顔がちょっと惜しい…」と感じたら、まずは「ADetailer」を試してみましょう!
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