もはやAI画像の生成に必須と言っても過言ではない
「LoRA」を使うことによって、自分の好きな絵柄やキャラクターの特徴を画像に反映させることができ、思い通りの絵を生成できるようになります。もはや、AI画像の生成に必須と言っても過言ではありません。
今回は、自作のLoRAをAIイラスト生成プラットフォーム「SeaArt AI」を使って作成する方法を紹介します。
SeaArt AIって何?
SeaArt AIは、ブラウザ上で動作するAIイラスト生成プラットフォームです。Stable Diffusionをベースにしており、誰でも簡単に高品質なAIイラストを作ることができます。プロンプト(呪文)の入力だけでなく、GUIベースの操作や多彩なモデル・LoRAの切り替えが可能で、初心者から上級者まで幅広く利用されています。

SeaArt AIのここが凄い!
- 登録すればすぐに使える(しかも無料プランあり)
- LoRAやカスタムモデルを簡単に選択可能
- トレーニング(学習)機能も用意されている
- 高速で高品質な画像生成が可能
SeaArt AIはLoRAの作成や共有にも対応しており、自分だけのオリジナルLoRAをアップロードして使ったり、他のユーザーと共有することも可能です。

動画の生成だけはなく、リアル系からアニメ調への変更、フィルターをかけるなど多種多様なツールが盛りだくさん。
LoRA(Low-Rank Adaptation)って何?
LoRAとは、Stable DiffusionのようなAIモデルに新しい情報(例えば特定のキャラや絵柄)を軽量に追加学習させるための技術です。

大規模AIモデルを学習させるには膨大なデータと計算リソースが必要ですが、LoRAはわずかな画像と数十分〜数時間の学習で、「その人らしさ」や「特徴的なスタイル」をAIに覚えさせることができます。
どんな時にLoRAを使うの?
- 自分が描いたイラストの雰囲気をAIに覚えさせたい
- 好きなVTuberやアニメキャラの雰囲気を再現したい
- オリジナルキャラクターの姿をAIに固定してもらいたい
そんなときにLoRAはめちゃくちゃ便利です!
実際にLoRAを作ってみよう!
では、実際にSeaArt AIでLoRAを作成する手順を紹介していきます。
ステップ1:SeaArt AIに登録&ログイン
まずは公式サイト(https://www.seaart.ai)にアクセスし、アカウントを作成しましょう。GoogleやDiscord連携でもOKです。
SeaArt AIのサイトにいき、ログインします。
作成ボタンの上にカーソルを移動させるとメニューが開きます。

モデル → トレーニングを選択します。

ステップ2:学習用の画像を用意しよう
LoRAのトレーニングには、AIに覚えてもらいたい対象の画像が必要です。
準備のポイント
- 同じキャラ・スタイルの画像を10〜30枚ほど用意する(PNG/JPG)
- 背景はシンプルな方が効果的
- 顔や体のパーツがはっきり写っている画像が理想
- サイズは512×512前後が無難(自動でリサイズされることもあり)
画像はフォルダにまとめてZIPファイル化しておくとアップロードがスムーズです。
データセット作成をクリックします。

ステップ3:モデルの選択とトレーニング設定を入力
画像をアップロードしたら、どのモデルで使用するか基本モデルを選択します。
Pony系モデルで学習するのことをおすすめしますが、普段よく使うモデルを選んでいただければOKです。
※Stable Diffusion、Pony、FLUXなどは互換性がないのでそれぞれLoRAを作成する必要があります。

- LoRAの名前:自分がわかりやすい名前でOK(例:My Girl LoRA)
- 学習タイプ:人物/アニメ/アートなどから選択
- トリガーワード:生成時に使う「合言葉」を設定(例:my girl)
- エポック数(学習回数):通常は10〜20でOK(多すぎると過学習になるため×)
そのほか詳細設定もできますが、基本はデフォルトでも問題ありません。
ステップ4:学習開始!
設定が終わったら、「今すぐトレーニング」をクリック。
50枚ほどのトレーニングの場合、1時間から2時間くらいかかります。LoRAが完成するまで、放置しておいて構いません。

完了すると、トレーニングにLoRAが追加され、生成画面からLoRAを使用できるようになります。
LoRAを使って画像を生成してみよう!
トレーニングが終わったら、さっそく使ってみましょう。

- 創作(生成)ページを開く
- モデルに自分のLoRAを選ぶ
- プロンプトに「my girl」など、設定したトリガーワードを入力
- 画像生成を開始!






たったこれだけで、あなただけのオリジナルキャラやスタイルをAIが再現してくれます!
SeaART AIだけで生成できるLoRAも数多くあるのでLoRAの作成以外にも画像生成や動画生成を思う存分、楽しんでください。
【番外編】青チェ制服のLoRAを作ってみよう!
人気の制服を完全LoRA化!

スカートの色柄や形状は学習しやすいと思いますが、制服LoRAの難しいところは、衣類以外の小物類もしっかりと学習させないと生成した時にコスプレ感が出てしまうところです。スクールバックやネクタイといった小物類の学習をどこまで詳細に学習できるかが肝心です。意図して狙って画像生成できるくらいのハイクオリティなLoRAが完成できたら嬉しいですね。結果はいかに・・・。
今回は、Pony系のモデルを基本モデルとして学習させます。

LoRA作成の流れ(ざっくり)
- 学習用の画像を集める
兎にも角にも制服のデザインがしっかり見える画像を選びました。特にスカートのシルエットやリボンの形、ネクタイの柄などがはっきりしているものを優先。 - タグ付け or キャプションの工夫
「school uniform」「pleated skirt」「blazer」「ribbon tie」など、なるべく細かく記述して、特徴が学習されやすいように調整。 - SeaART AIでアップロード&学習
ドラッグ&ドロップで簡単に学習が始められるのがうれしいところ。
ちょっとしたテクニック:顔を写さない工夫
実際に作ってみて気づいたのが、「顔が映っている画像ばかりだと、服よりも顔の特徴が強く学習されてしまう」という点。
これは盲点…。
数回トレーニングを試みた後に、このような工夫をしてみました:
- 顔が写っていない or 隠れている画像を使う(顔を学習してしまい服の要素が薄まる)
- トリミングして服だけが見えるようにする(スカートを学習させたいなら下半身だけでもOK)
- ポージングが豊富な画像を選ぶ(1種類のポーズだけだと学習が偏りやすい)
これを意識するだけで、「服のLoRA」としての精度がグッと上がった感じがしました!

試行錯誤のうえ、用意した画像は全部で46枚。ネット画像から集める場合は、画像サイズを統一してトリミングします。顔が入っている画像は数枚程度に抑え、可能な限り背景がシンプルなものを選びましょう。衣類の学習なので高画素の写真でなくても大丈夫です。
また、タグ付けを細かく記述することで学習の精度が上がります。面倒くさいですがこのひと手間が、学習結果に大きな違いを生みます。

タグ付けは、左側のように細かく記述する方法とそれ以外の方法で、右側のように自動でタグ付けをする方法もあります。自動でタグ付けする場合は、「tagger」か「Deepbooru」をおすすめします。
実際に使ってみた!
できあがったLoRAを実際に使ってみた画像がこちら👇


スカートの色柄はもちろんのこと、スカートの形状もバッチリでほぼ完ぺきと言っていいでしょう。
また、懸念していたネクタイやスクールバックの学習もまずまずと言った感じです。


ルーズソックスの指定もほぼ100%で成功しました。やはりタグ付けは、かなり重要なようです。




制服のシルエットやディテールがしっかり再現されています✨
LoRAの強度の調整や別ポーズの出力にも違和感なく適用できました!
制服LoRAを作るなら、以下のポイントがオススメ!
- 「服」を優先した構図の画像を使う(必要に応じてトリミング)
- いろんな角度・ポーズの画像を集める(30枚前後が理想的)
- タグやキャプションで細かく特徴を伝える(タグ付けが超重要)
LoRAの自作って一見ハードル高そうに見えるけど、SeaART AIのおかげでかなり気軽に楽しめるようになりました。
LoRAの可能性は無限大!
SeaArt AIを使えば、LoRAの作成が驚くほど手軽にできます。
自分の作品をもっと自由に表現したい人、創作の幅を広げたい人にとって、LoRAは非常に強力な武器になるはずです。
自分だけのLoRAを作って、AI創作の世界をさらに楽しんでみてください!
🔍 SeaArt AI × LoRA作成 に関するQ&A
Q1. SeaArt AIの無料プランでもLoRAのトレーニングはできますか?
A. はい、無料プランでもLoRAのトレーニングは可能です。ただし、同時に使えるリソースや生成回数に制限があります。高速での処理や優先度を上げたい場合は有料プランの利用を検討してください。
Q2. トレーニング中にエラーが出るのですが、原因は何が考えられますか?
A. 主な原因としては、画像の形式やサイズの不適合、タグの不足、SeaArt側の一時的な不具合などが考えられます。まずは公式ガイドの要件を確認し、画像は512px以上・JPG/PNG形式・5~30枚程度であるかチェックしてみてください。
Q3. LoRAに使用する画像の枚数はどれくらいが適切ですか?
A. 10〜20枚程度が目安ですが、品質を重視するなら構図やポーズにバリエーションを持たせた30枚前後が理想です。少なすぎると学習が偏り、多すぎるとノイズが入ることもあります。
Q4. 顔が映らないようにするとLoRAの精度が上がるとありますが、なぜですか?
A. 顔の情報は学習時に強く影響を与えるため、衣装や小物など「服そのもの」を学習させたい場合、顔の主張を弱めることでLoRAの対象が明確になります。たとえば「後ろ姿」「顔が影にある」「下半身中心」などの構図がおすすめです。
Q5. タグ付けは手動が良いですか?自動ツールはありますか?
A. 手動のほうが精度は高くなりますが、自動ツール(例:DeepDanbooruなど)も併用可能です。SeaArt AIには自動でタグを推定してくれる機能があり、それをベースに調整するのが現実的でおすすめです。
Q6. 作ったLoRAはSeaArt以外のプラットフォームでも使えますか?
A. 基本的にSeaArt AIで作成したLoRAはそのプラットフォーム内での使用を想定しています。他のStable Diffusionベースの環境で使いたい場合は、エクスポート機能や対応形式の確認が必要です。Pony系のモデルは、Stable Diffusion web UIでの使用が可能です。
Q7. LoRAの強度はどうやって調整するんですか?
A. 画像生成時の「LoRA Weight(重み)」を調整することで効果の強さを変えられます。たとえば 0.6
~0.8
くらいが自然な反映度合いで、1.0
以上にすると強く反映されますが、崩れやすくなることもあるので注意しましょう。
Q8. 学習したLoRAを他の人と共有することはできますか?
A. 現在SeaArt AI内での直接的なLoRA共有機能は限定的ですが、今後のアップデートで追加される可能性があります。外部で共有する場合は、ファイルのダウンロードやモデル名の提示などで対応している方もいます。
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